"HCI" はじめました。

vSAN担当小佐野舞です。VMwareのHCIを広めるため日々活動していきます。

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ③

vSAN 8 ESA を使ってみたいですよね。

私もです。

 

先日はVMware Explore 2022 Japan にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

久しぶりの顔が見えるセッションでとっても楽しかったです!

自分の声の大きさがマイクを通してどれくらい聞こえているのか分からず、怒鳴り気味になっていたかも...

さすがvSphere 8 / vSAN 8 ブースの盛況ぶりは他のブースの担当者からもすごいね!と言われたくらいです。

 

 

色々なお客様から聞かれました。

質問:

OSA で稼働している既存環境からESA へのアップグレードはできますか?

回答:

できません!

 

実際にはできる/できないで言うと、できる場合もあります。

  • ESA 対応のReadyNodesを使用していること
  • クラスタの再構築になること(既存データストアはなくなる)
  • 認定NVMe デバイスがホストあたり4本以上あること
  • ネットワークスイッチ/ポートが25GbE以上

この辺りをクリアしていれば、既存環境の再構築によりESA をお使いいただけます。

要件を満たしている環境がどれだけあるのか、現実的ではないなぁ、と思います。

 

既存環境で稼働しているものを新規 ESA クラスタにvMotion により移行することはもちろん可能です。

クラスタごとにバージョン、アーキテクチャタイプ(OSA / ESA)を選ぶことができ、同一vCenter から管理を行えます。

 

 

どんなソフトウェアもそうだと思いますが、ハードウェア要件を満たしていない場合のサポートや動く保証等がございません。

過去vSAN 5.5時代のトラブルの多くが認定ハードウェアではないものを使用したことが起因でした。

UIからの見た目、操作感、手順書構築などはNested の構築して試すのが一番気軽です!

Nested 立ててみた、についてはこちらで紹介します!(記事投稿後リンクを貼ります)

 

 

vSAN 8 シリーズ

 

vSAN 8 ...!!!

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ②

vSAN ESA の3つの特長 - vSAN 8 ③

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ①

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ②

vSAN 8 ESA のハードウェア選び、変えていいもの、ダメなもの - vSAN 8番外 ②

サイジング - vSAN OSA / ESA で使用するメモリ 2023年Ver.

 

 

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ①

ESA 対応のReadyNodes がハードウェア互換性リストに追加されました!

 

いつものハードウェア互換性サイトに行っていただいて。

VMware Compatibility Guide - System Search

vSAN を選ぶと

 

ESA ReadyNodes の確認ができるようになりました!

 

いつものReadyNodes の確認方法だともう少し詳細に複数項目が選択できて要件に応じたものをお探しいただいていると思います。

ESA は現時点でのReadyNodes のベンダー、種類、ストレージデバイスが少ないため、この3つのステップでReadyNodes を選んでいきます。

 

ハードウェアベンダーさん

Dellさん、HPEさん、Lenovoさん

 

プロファイル

AF-2/AF-4/AF-6/AF-8/AF-HighDensity

vSAN ESA Hardware Quick Reference Guide

 

サーバモデル

ハードウェアベンダーとプロファイルを選ぶと自動的に詳細構成を選択できるようになります。

黄緑で書いてある選択肢がなくても全ての項目をクリックしないと次に進むことができなかったので注意してください!

 

3つのステップで選択したESA が使えるReadyNodes が表示されます!

 

まだまだ数が少ないですが、今後ESA のハードウェアを選ぶ際にはこの手順でご確認をお願いします。

 

 

 

話は変わりまして。

来週は久しぶりの物理イベント、VMware Explore 2022 Japan です!

11/15(火)@ザ・プリンス パークタワー東京の会場でお待ちしています!

 

私の担当しているセッションはおかげ様で早々に満席となったので、キャンセル待ちもしくはブースにてお会いできるのを楽しみにしております!

 

 

vSAN 8 シリーズ

vSAN 8 ...!!!

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ② 

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ① 

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ② 

 

vSAN 8 Initial Availability 出ました!!!

ダウンロードできるようになりました!新しいvSANをお使いいただけます!
中身の詳細は継続して記事にしていきますが、一通りの情報を並べていきます。

 

公式アナウンス

Announcing Initial Availability of vSAN 8 - Virtual Blocks Blog

 

リリースノート

https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/8.0/rn/vmware-vsan-80-release-notes/index.html

 

vSAN 8 ダウンロード

https://customerconnect.vmware.com/downloads/info/slug/datacenter_cloud_infrastructure/vmware_vsan/8_0

 

vSphere 8 ダウンロード (vSAN だけあってもvCenter とかどうする...となるので)

https://customerconnect.vmware.com/en/downloads/info/slug/datacenter_cloud_infrastructure/vmware_vsphere/8_0

 

 

GA:General Availability ではなく、IA:Initial Availability でのリリースです。

このvSphere 8 からリリースモデルが変わります。

New Release Model for vSphere 8 - VMware vSphere Blog

GA ではないリリースだと、ベータなの?テストで使うの?と思ってしまいますが、そうではありません。

 

IA:Initial Availability とは

GAの品質ゲートをクリアした正式リリースです。

IA 期間中ももちろん本番環境でお使いいただけます。

IAは初回リリースとなり、4−6週間後にGAのリリースとなります。

 

 

 

 

過去バージョンとの機能比較一覧も更新されております。

vSAN Features by Version Matrix 

これは機能なのか?機能なのか?!と二度見してしまいました。笑

ということで、vSAN 8 も機能一覧に追加されました!

 

抜き出してみると。

vSAN 8 (OSA)

1.6TB Write Buffer Support (OSA only) 

 

vSAN 8 (ESA)

RAID-5/6 erasure coding at performance level of RAID-1

Adaptive RAID-5 supporting as few as 3 host clusters

Highly CPU and space efficient, storage policy based compression

HIghly CPU efficient cluster based encryption services

Native scalable snapshots

Adaptive Network Traffic Shaping

Device level failure/maintenance domain of data

Removal of dedicated cache devices for better TCO and servicability

 

機能というよりアーキテクチャとしての特性だったり得られる効果の紹介かな?

 

 

 

うちの子アップデートもやらねばです!

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ②

Express Storage Architecture のざっくり概要を前回お伝えしましたので、今回はなぜシングルティアが実現できたのか?をちょっとだけ見ていきたいと思います。

 

 

シングルティア構成を実現するキーポイント

超高速フラッシュデバイスのハードウェアを

当たり前に活用していく時代が来た

 

このシングルティア構想、リリース初期から計画されていました。

計画はされているものの、実現までかなり長い時間が必要だったのは新アーキテクチャの開発に時間がかかったもありますが、それだけではないと考えます。

ストレージを考えると、コントローラキャッシュとストレージデバイスの組み合わせでRAIDを組む、数十年を超えるレガシーな方式は変わっていません。

ハードウェアの進化と共に、vSAN のようなソフトウェアストレージが出てきたり、物理ストレージOS としてのソフトウェアが強化されTiering 技術やフラッシュデバイスを活用した2階層モデルを作ったり。

バイスの本来の力を引き出すためのソフトウェアの進化とハードウェアの進化の交差点が今!だったんでしょう!

 

 

 

フラッシュデバイスいろいろ

ハードウェアがなければvSAN データストアは作成できません。

そのハードウェア=ストレージデバイス選びは重要なポイントとして、Original Storage Architecture(キャッシュ/キャパシティ2階層構成)の時から注目されていました。

2015年オールフラッシュが実装された時期と比較すると、現在では種類も価格も大きく変わってきました。

 

SATAベースのSSDSASベースのSSDに加え、NVMe やPCIeデバイスが登場しました。

直結された高性能、集積率の向上など新しい技術の活用により、SAS/SATAバイスよりはるかに高性能なNVMe の採用が進んでいます。

ネットワークの観点では25Gや100Gの採用により、もはやネットワークがボトルネックではない、と言われています。

バイスが進化し、超高速になった、そのパフォーマンスを最大限発揮させるためには、最新のストレージデバイスを活用するためのアーキテクチャが必要だった、それがESA です。

求められる要件によってハイブリッド、オールフラッシュを従来選択してきましたが、さらに高速性を求める、次世代のHCI を作り上げていくために、この新しいアーキテクチャであるESA を選択することもできるようになりました。

 

 

vSAN 8 のハードウェア要件

 

Express Storage Architecture のハードウェア要件

となっております!

あとはESA として認定が通っているReadyNodes であることという大前提がついてきます。

 

 

OSA の方見ると、ネットワーク10G。

最小要件ハイブリッドって1GbEもサポートしてなかったっけ?という方。

7.x時点でサポートしています!

8 OSA で更新される可能性があるのでまたGA 後改めて要件については詳しくまとめます。

 

ReadyNodesの場合、ハイブリッド構成でも物理NIC としてネットワークは10GbEが搭載されています。

ネットワーク構成はこちらをご確認ください。

vSAN Hardware Quick Reference Guide



 

 

ハードウェアの力を引き出すための新しいアーキテクチャ、その実力が楽しみですね!

 

 

vSAN 8 シリーズ

vSAN 8 ...!!!

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ②

vSAN ESA の3つの特長 - vSAN 8 ③

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ①

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ②

vSAN 8 ESA のハードウェア選び、変えていいもの、ダメなもの - vSAN 8番外 ②

サイジング - vSAN OSA / ESA で使用するメモリ 2023年Ver.

 

VMware Explore 2022 Japan 登録開始!!! & セッションのご紹介

登録サイトがオープンとなりました!

 

 

 

早めに登録いただくと、もらえるポイントが増えるようです。

ポイントを貯めて賞品やVMware Explore グッズをゲット!

ご登録はこちら↓から!

VMware Explore 2022 Japan | 2022年11月15日(火) - 16日(水) | ザ・プリンス パークタワー東京/オンライン同時開催

 

既にご登録いただいた方ありがとうございます。

セッションへの登録も徐々に増えてきているので、準備がんばります!

 

 

11/15(火)がリアル会場兼オンライン会場、11/16(水)がオンライン会場のみというハイブリッド開催となります。

タイムテーブルを見ると、2日目の方がセッション数が多いのはそんな理由です。

 

vSphere / vSAN / VCF 関連のブレイクアウトセッション、どうやって検索したらわかりやすいかな、と考えたのですが、やっぱり時間割のここでやるよ!でしょうか。

画面から登録いただく場合は、下記2つの方法がわかりやすいかな、と思います。

 

コンテンツ一覧からキーワード検索

 

タイムテーブル、日程ごとの絞り込み

(これが今回セッション紹介で貼り付けたビューです)

 

そして、今回ご紹介するセッションのほとんどはリアル会場のみとなります。

おそらく(おそらくですが...)オンデマンド配信はされる、かもしれませんが、久しぶりの現地に遊びに来てください!

 

11/15(火)

​MC21148
vSphere 管理者必見!ズバリ解説! vSphere 8 What’s new

メジャーバージョンですからね!

Project Monterey 改め vSphere Distributed Services Engine の他にも色々有ります!

 

​MC21146
楽しく学ぼう新しい VMware vSAN 8 vSAN+

​わたくしのセッションです。

過去にはロードマップにあったけれど、実装されなかった機能もありました。

アーキテクチャがついに実装です。+ についてもお話しします!

 

 

​MC21273
[ Solution Keynote ] vSphere+ and vSAN+オンプレミスにクラウドの価値を

これを聞けば vSphere 8 / vSAN 8、vSphere+/ vSAN+、の概要がわかる!

ギュッと詰め込んだキーノートセッションとなっております。

 

​MC21147
徹底解説 VMware Cloud Foundation を活用した次世代ライフサイクル管理

ライフサイクルにフォーカスをおいたVCF セッションは初めて?かもしれません。

VCF がただの製品の集合体と思っている方いらっしゃいませんか?

クラウドの良さをオンプレにも、に代表されるVCF ライフサイクル管理 を知ろう!

 

​MC22133
導入事例は語る!VMware vSAN が実現するリアルなビジネス価値 8 選と、新バージョンにおける更なる進化

vSAN をお使いいただいているお客様も年を重ねるごとに増え、その用途はさまざまです。

リアルな!というのが楽しみですね!

 

​MC21143
vSphere 8.0 What's New

vForum の人気セッションといえば、の齋藤さんです。

vSphere のテクノロジーを深く知りたい方はこちらです!

 

 

11/16(水)

​MC22132
VMware vSAN 8.0 Architecture Deep Dive

川満さんによるDeep Diveセッションです。

性能検証、間に合うのか?!

 

 

 

 

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

vSAN 8 は何より新アーキテクチャExpress Storage Architecture の実装が目玉です。

vSAN のストレージポリシー管理による仮想マシン(仮想ディスク)を基準とした考え方はそのままですが、ハードウェアも含め大きな変化ですので、新しいこと、嬉しい!

深掘りすると中身が色々変わってたりするので説明しなければという使命感はあるものの。

今までのvSAN がなくなる訳ではないので、まず全体的なアップデート内容からお伝えできればと思います。

 

目次

 

 

2つのアーキテクチャ

まず整理のために、vSAN 8 では2つのアーキテクチャがあります。

Original Storage Architecture(OSA)

これはみなさまよくご存知の、リリース当初から変わらない、2階層=キャッシュ/キャパシティデバイスから構成されるアーキテクチャです。

専用ストレージ筐体に匹敵するようなパフォーマンスを出すためには、と考えられた汎用的なサーバのパーツを活用したアーキテクチャです。

パフォーマンスを担う前面に出るデバイスは高性能なSSDをキャッシュデバイスとして使用。

コストパフォーマンスに優れたハードディスクやSSDをキャパシティデバイスとして使用。

出たての頃はまだフラッシュデバイスも小容量、高価格と性能を求めると物理ストレージはHDDだけでこんなにパフォーマンス出るのに、SSD なんて高すぎる!というお客様の声もありました。

(物理ストレージのコントローラキャッシュの代わりを汎用的なサーバSSDで代用するということを丁寧に、丁寧に説明をした時代。)

もちろん今現在、フラッシュデバイスは容量単価や性能単価が6,7年前と比較して下がりました。

一方、技術の進化とともに超高性能のストレージデバイスが登場したのもここ数年です。

NVMe やPCIeデバイスを活用した爆速オールフラッシュHCI を構成するお客様もどんどん増えてきています。

 

Express Storage Architecture(ESA)

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャです。

最新の高性能なNVMe デバイスを活用することで、従来のキャッシュキャパシティの二階層構造を排除し、シングルティアで構成されます。

性能を求めるとミラーリング、容量効率性を求めるとイレイジャーコーディング、とどちらかしか選べなかった従来アーキテクチャですが、この新アーキテクチャは性能も容量効率性も両方とも

様々なデータサービス、圧縮や暗号化、チェックサムの処理のオーバーヘッドも軽減し、CPU やネットワークを最大限活用することができます。

またディスクグループがなくなったことで、デバイス単位での管理=障害範囲の極小化というメリットもあります。

詳細は別途ご紹介しますね。

 

 

アーキテクチャ以外のアップデートって何があるの?

Original Storage Architecture のエンハンスメント

 

キャッシュデバイスの容量サイジングでどれだけ積めば良いのか、よく質問をいただきます。

2017年に変更があっと時のHCI はじめました記事

サイジング - オールフラッシュモデルのキャッシュ層サイジング

新しい情報もまとめた情報はこちら↓

調べたこと 試したこと: vSAN キャッシュ層 SSD の選定・サイジングのおさらい(2019年版)

vSAN ディスク グループのデザイン、構成、組み方、FAQ | Lab8010

重要なポイントが、オールフラッシュ構成の場合はキャッシュデバイスでvSAN で使用可能な論理的な容量が600GB ということでした。

極端な話、1.2TBのキャッシュデバイスを積んだとしても、600GBをvSAN のキャッシュ領域として使用、残りの容量はSSDの寿命を延ばすためにdynamic over provisioningで使用されるというものでした。

今回のvSAN 8 のアップデートではディスクグループあたり、1.6TBまでvSAN として論理的なキャッシュ領域として使用可能になりました。

性能面を考えると、使用容量が増えたからといってデバイスあたりのIOPSが良くなるわけではないので、キャッシュデバイスを追加してディスクグループを分ける選択は変わりません。

安定性の向上やデステージが間に合わないような大量書き込みに効果的です。

 

 

ESA & OSA 共通のエンハンスメント

 

デプロイ&拡張

クラスタ作成時に32ホスト以上で構成する場合のチェックボックス(および必要な再起動)の削除

大規模構成でのデプロイや32ノード以上への拡張が容易になりました。

 

 

セキュリティ
vSAN 他デーモンを隔離されたサンドボックスドメインで稼働させることが可能

ESXi 全般のセキュリティの強化の項目ですね。

 

 

運用管理

ネットワーク アップリンク メトリックの強化

遅延のメトリックの追加されました。

 

vSAN クラスタのシャットダウンワークフローを強化

→詳細わかり次第まとめます!
 

vSAN Proactive Insights - CEIPを無効化環境においてもクラウド健全性チェックが可能

 

 

データサービス

HCI Mesh

サーバクラスタ-クライアントクラスタの接続数上限が5→10になりました。

 

ファイルサービス

日々の運用と運用管理性の向上に関連する機能拡張

vSAN ファイルサービスの構成チェックの改善、vSAN ファイルサービスのネットワーク再設定に対応、IPV6 対応、など

 

 

 

 

 

 

先日、vSphere 8 / vSAN 8 セミナーを行ったのですが、ちょっと詰め込み過ぎました。

QAのところにブログ見てるよーとコメントいただいた方ありがとうございます!

QAじゃないのに読み上げて回答するのどうしよう、と迷ったので、こちらで嬉しかったことをお伝えします。

 

 

vSAN 8 シリーズ

vSAN 8 ...!!!

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ② 

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ① 

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ② 

 

vSAN 8 ...!!!

vSphere 7 から2年半。

間の0.5を刻まずに、発表されました...!

vSAN 8

昨晩VMware Explore が始まりました。

そしてvSphere 8/ vSAN 8 のリリースされる予定であることが発表されています。

Announcing VMware vSAN 8

 

VMware ってなんの会社?と聞かれたら。

仮想化から始まり、オンプレ、クラウド、エッジにおけるインフラを支えるソフトウェアを提供、そしてより一貫性のあるアプリケーション開発&運用をするための変革をお手伝いしています。

根幹にあるvSphere のメジャーバージョンのリリース、嬉しいです!

 

私が初めて触ったESXは3.5あたりで、vSAN 担当になったのは6.0からだったので、ずいぶん長いお付き合いになりました。

 

 

vSAN 8 の目玉はなんと言ってもvSAN Express Storage Architecture です。

技術詳細はおいおいお話ししていくとして、昔話でも。

vSAN が世の中に出た頃は物理ストレージによる共有データストアが当たり前で、ストレージとはコントローラの下にディスクを並べる専用の筐体が必要でした。

データを保管する重要な役割を持つため、性能だけでなく信頼性も求められます。

そこでvSAN Original Storage Architecture(従来の2階層構成)でフラッシュデバイスを活用し、キャッシュ層、キャパシティ層と性能の異なるストレージデバイスを使用してストレージとしての性能を担保する方式はすぐには受け入れられませんでした。

なんでキャッシュデバイス必要なの?物理ストレージはHDD並べるだけでいいのに?

何回も聞かれました。

物理ストレージのコントローラキャッシュの役割を説明したり、サーバのストレージコントローラの汎用性の高さのトレードオフがあることを説明したり。

 

そしてついに、ハードウェアの進化とvSAN の進化が交差したところが2022年今日発表されました!

 

Single Tier

キャッシュデバイスなしの vSAN 構成

 

ノートPC の内蔵ストレージ、いつからSSD になりましたか?

TB クラスのSSD いつから見かけるようになりましたか?

フラッシュデバイスは進化し続けています。

驚くほど高性能、数えきれないキュー深度のNVMe の登場。

そして、キャッシュデバイスなしのvSAN 構成を実現することができました。

 

 

ということで、この後もVMware Explore は続きます。

11月には東京でリアル開催&オンライン開催です!

私も楽しみにしていますので、また告知させていただこうと思います。

 

vSAN 7 Update 3 詳細編⑥ 運用管理性の向上!実は色々追加されてました

来週にVMware Explore 2022を控え、秋のVMware Explore Japanも見えてきました。

まだおすすめセッション、vSAN 関連セッションご紹介していなかったので、それは後ほど別記事にするとして。

 

クラスタ一括シャットダウンのワークフローが一番目玉的なアップデートですが、他にもまだありました!

そんな運用管理性の向上に関するアップデートをご紹介していこうと思います。

 

実際の画面操作している最中の画面を見ていただくと、もっとわかりやすいと思いますので、こちらもぜひご覧ください。

【ビデオ】 vSphere / vSAN オンラインセミナー#48 より使いやすく!よりわかりやすく!VMware HCI の運用管理

 

 

Skyline 健全性の相関関係

vSphere 6.0 U1 でプラグインとして追加された健全性。

名前も少し前に変わってVMwareサポートサービス(VMware Skyline)の名前がいつの間にかついてSkyline 健全性となり、アップデートされ続けてきました。

今回のアップデートでは健全性でチェックされエラーとなった複数項目をまとめてそもそも何が原因でこうなっているの?という各項目の関連性や起因となった現象が確認できるようになりました。

経験則に基づく判断が求められていた健全性項目一覧を誰が見ても解決しなければならないことが一目でわかります!

 

ネットワーク監視のエンハンスメント

vSAN のストレージ間通信で重要となるのはネットワークです。

これがなければストレージとして機能しません。

U2でも健全性項目が追加されましたが、さらにLACP の同期にされているか、重複されたIPアドレスはないか、等が追加されています。

 

 

VM I/O Trip analyzer

vSAN のコンポーネントは各ホスト、各ディスクグループ、の中のストレージデバイスに配置されます。

vSAN データストアは単一のデータストアですが、何か問題が発生した場合にはその中を分析していく場合もあります。

仮想ディスク(コンポーネント)単位でどのデバイスに配置されているのか、そのストレージデバイスの遅延情報がどうなっているのか、が確認できるようになりました。

これにより、パフォーマンスに何らかの問題があった際のボトルネックがどこなのか、関連づけられた情報をvSphere ClientのUIから確認できます。

 

 

Persistent Volume を包括的に可視化

何かあった時&構成管理に役立つアップデートです。

vSphere 環境でコンテナを構築することも増えてきた最近ですが、UUID で管理されどのコンテナがどのPersistent Volume を使用しているのかわかりにくいということを解決するため、vSAN オブジェクトと紐付け可視化を可能にしました。

またそのオブジェクトのパフォーマンス情報もオブジェクト一覧から確認できるようになりました。

 

 

何かあった時にも安心してUI から確認可能な運用管理性の向上のアップデートでした。

何もないのが一番ですが、念には念を、デプロイからDay 2 運用管理まで安心してお使いいただけます!

 

 

 

 

ダウンロード/公式情報はこちらから

vSphere / vSAN 7.0 Update 3 ダウンロード

VMware vSAN 7.0 Update 3 リリース ノート

vSAN 7 Update 3 - What's New 

 

 

vSAN 7.0 Update3

vSAN 7 Update 3 GAしました...!(サマリ編)

vSAN 7 Update 3 詳細編① 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その1

vSAN 7 Update 3 詳細編② 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その2

vSAN 7 Update 3 詳細編③ クラスタ一括シャットダウン

vSAN 7 Update 3 詳細編④ vLCM を使用したクラスタのアップグレード 

vSAN 7 Update 3 詳細編⑤ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応

vSAN 7 Update 3 詳細編⑥ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応-試してみた!編

 

vSAN 7 Update 3 詳細編⑥ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応-試してみた!編

2ノードで試してみたら、本当に止まらなかった...!

引き続き、vSAN 7.0U3での障害時の対応についてお話ししていきます。

前回のアップデートに関する解説はこちら↓

vSAN 7 Update 3 詳細編⑤ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応

 

 

vSphere / vSAN 7.0U3 ダウンロード/公式情報はこちらから

vSphere / vSAN 7.0 Update 3 ダウンロード

VMware vSAN 7.0 Update 3 リリース ノート

vSAN 7 Update 3 - What's New 

 

 

 

まずは復習です。

セカンダリサイトのサイト全障害またはサイト全体のメンテナンス

↓ 

ウィットネスアプライアンスの障害

が発生した場合でも、プライマリサイトの仮想マシンが継続して稼働できる

というのが今回のアップデートです。

 

検証環境

vSAN 構成:Nested 2ノード クラスタ

バージョン:vSAN 7.0U3 (7.0 U3d - 19482537)

 

では早速見ていきましょう。

プライマリサイト、セカンダリサイトに1ホストずつある、2ノードクラスタです。

ウィットネスアプライアンス(監視ホスト)があることもここから確認できます。

 

2nodeCluster に2ホスト

10.198.113.51

10.198.113.52

 

クラスタ外部同一データセンタ配下にウィットネスアプライアンス

10.198.113.53

 

2ノードクラスタには仮想マシンが2つあります。 

このような構成になっています。

 

 

一つのサイトのメンテナンスを想定しているので、2ノードクラスタの1ホストをメンテナンスモードへと移行します。

 

アクセシビリティの確保オプションのメンテナンスモードへ移行しました。

 

VM02のコンポーネントの状態を確認すると。

vSAN のストレージポリシーで定義されたFTT=1 ミラーリングのレプリカとウィットネスコンポーネントが正常な状態なので、継続して仮想マシンにアクセスし続けることができます。

 

メンテナンスモードでオプションアクセシビリティの確保を選択しているのでオブジェクトは現状維持となり、可用性の低下している旨のエラーが出ています。

 

ではさらにウィットネスアプライアンスがいなくなったらどうなるのか見ていきましょう。

 

障害発生を擬似的に行うため、ウィットネスアプライアンスをパワーオフします。

 

 

ウィットネスアプリアンス仮想マシンの仮想オブジェクトを確認すると、メンテナンスモードにしたホストとウィットネスアプライアンスに配置されているオブジェクトの状態が取得できていません。

=アクセスできていない状態です。

 

1ホストのみにレプリカ残っている状態で仮想マシンへのアクセスはどうなったのでしょうか?

 

途中経過として仮想マシンVM02にpingを打ち続けていました。

 

ウィットネスアプライアンスをパワーオフした際にエンターキーでわかりやすく空白を入れています。

問題なくpingが通り続けていることが確認できます。

sshでの接続も継続して問題なく行うことができました。

 

 

サイト(または2ノードクラスタの場合はホスト)メンテナンス時のウィットネス障害時でも仮想マシンへのアクセスは継続して行うことができたことが確認できました!

万が一の時にも安心して使うことができますね。

 

 

 

次回はUI周りのU3 アップデートをお届けしたいと考えています!

 

 

vSAN 7.0 Update3

vSAN 7 Update 3 GAしました...!(サマリ編)

vSAN 7 Update 3 詳細編① 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その1

vSAN 7 Update 3 詳細編② 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その2

vSAN 7 Update 3 詳細編③ クラスタ一括シャットダウン

vSAN 7 Update 3 詳細編④ vLCM を使用したクラスタのアップグレード 

vSAN 7 Update 3 詳細編⑤ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応

EMPOWER Online 2022 オンデマンド配信中 & vSAN Deep Dive セミナーのご案内

対象も限定的で、期間も限定的で、その期限がかなり迫っております。

VMware 認定パートナーの皆様、7/29まで期間限定でオンデマンド配信されています!

 

7/29までです...!

来週金曜日までです!

 

EMPOWER ONLINE 2022 | JAPAN

ご登録、ご視聴はこちらから!

 

最近まとめては話す機会がなかったなぁというテーマ、vSAN のデザイン総集編です。

ギュッと詰め込んでいますので、vSAN 初心者の方も、最近のvSAN を知りたい方もぜひご覧ください。

 

日付が書いてありますが、これはオンライン開催当日のものです。

EM221012

2ノードからストレッチクラスタまで、VMware vSAN のデザインをマスター!

VMware HCI は仮想化基盤からモダンアプリケーションまで幅広いユースケースで活用されています。サーバだけで構成される HCI の提案には、慣れ親しんだ従来型物理ストレージとは違った視点が必要となります。 本セッションでは、最適な vSAN クラスタのデプロイを行うためのストレージポリシー、ディスクグループ、ネットワーク、クラスタなどのサイジングや設計ポイントを解説します。

 

 

概要ギュッと詰め込んだら、ステップアップにおすすめセミナーはこちら↓

詳細解説 vSAN Architecture / Performance Deep Dive

2022.8.3(水)13:30−15:00

 

 

ぜひご参加ください!

vSAN のライセンス、最近よく聞かれること

ライセンスをどのように選んだら良いのか。

セット売りライセンスには何が含まれているのか。

そんなお悩みはありませんか?

 

今日はvSAN 関連のライセンスでよく聞かれたことをまとめて、ご紹介していきたいと思います。

 

 

公式ドキュメント

VMware vSAN Licensing, pricing and packaging

エディション、機能、構成例が記載されている公式ドキュメントです。

 

vSAN のエディション

vSAN には使用可能な機能の違いにより、3種類のエディションがあります。

この辺りはよく見かける内容だと思います。

 

こんな方におすすめ!

vSAN Standard

ハイブリッド環境で始めるHCI の一歩目

オールフラッシュでミラーリング

 

vSAN Advanced

オールフラッシュの重複排除、RAID-5/6使いたい

vCenter ビルトインのvROps のダッシュボードを使いたい

 

vSAN Enterprise

ファイルサービス、HCI Mesh、ストレッチクラスタ、暗号化、Date Persistent Platform、これらの機能を使いたい

 

Enterprise だけ機能が盛りだくさんな感じです。

 

名前でよく混合されがちなのが、vSAN Enterprise Plus

これはvSAN Enterprise とvRealize Operations Advanced が組み合わさったセットです。

vSAN のストレージ機能という点ではEnterprise と同じです。

vSphere だとEnterprise とEnterprise Plusで違うので、ここにも違いがあるのかな?と誤解されている方もいらっしゃいますので改めて。

 

 

 

vSAN のライセンスの種類

エディションは機能の違いにより選択しますが、次は買い方についてです。

大きく分けると3つあります。

  1. vSAN CPU ライセンス
  2. vSAN ROBO ライセンス
  3. HCI Kits ライセンス

 

CPU ライセンスとHCI Kitsライセンスについてはサーバの台数(CPUの個数)分購入する、というシンプルな形になっております。

既存vCenter がない場合や新規にvCenter を立てる場合にはvCenter ライセンスの購入も必要となります。

 

2ノード構成の場合やvSAN クラスタあたりの仮想マシン数が少ない構成の場合、ROBOライセンスの適用ってした方が良いの?どっちが良いの?と最近よくお問合せいただきます。

 

ROBO ライセンスは仮想マシン単位(25個パック)のライセンスです。

CPU ライセンスの場合は大きく考えるとホストあたりのコストになりますが、ROBO はサイトあたり仮想マシン25個分ずつを購入することが可能です。

 

サイトとは?

“Authorized Locations” means Your remote physical locations but not including Your on-line stores, Your data centers, or similar types of locations.

基本的にはプライマリデータセンタ以外のリモート拠点となります。

実際にこれはリモート拠点に該当するのか迷った場合には直接ライセンス窓口へお問合せをしていただくと、適用可能か判断されます。

 

CPU ライセンスとROBO ライセンスのどちらがお得になるのか、は仮想マシンの台数によって異なるため、どちらが絶対コストメリットあります!と断言することができません。

ただ言えるのは2ノードを分散させて、1サイトあたり仮想マシン数台であれば、まさにROBOライセンスの適用モデルです。

 

 

ROBO ライセンスシナリオ

ROBO ライセンスの25VM パック、サイト、とならではのキーワードが出てきますが、こういう場合はどうなるの?の代表的な例(極端な例も含む)をいくつかあげていきます。

 

例1(とても極端な話)
25拠点あって各拠点で1VMずつ稼働させる場合、1パックの購入が必要です。

 

例2
2拠点あって合計20VM稼働させる場合、1パック購入が必要です。

 

例3
2拠点あって合計30VM稼働させる場合、2パック購入が必要です
サイト1:25VM、サイト2:5VM、は使用可能です。
サイト1:28VM、サイト2:2VM、は使用できません。

 

 

例4
5拠点あって合計25VM稼働させる場合、2パック購入が必要です

 

 

例5
3拠点あって合計75VM稼働させる場合、3パック購入が必要です
サイト1:25VM、サイト2:25VM、サイト3:25VM、使用可能です。
サイト1:30VM、サイト2:30VM、サイト3:15VM、は使用できません。

 

ROBOに注目した内容になりました。

2ノードだから必ずROBO にする!というわけではなく、仮想マシン数と合わせてご検討ください!

梅雨シーズンのオンラインセミナー!!!

今回はセミナー&イベントのご案内です!

 

紫陽花もちらほら咲き始めて、関東地方ついに梅雨入りしました。

長年使ったゴアテックススプリングコートはちょっと暑いので、ワークマンのレインコートを買ったのですが、撥水性に驚いています。

これでしとしと梅雨を乗り切ります!

 

 

VMware テクニカルサポート主催

Technical Support Summit – 2022 Jun

2022.6.28(火)

オンライン会場14:00~16:20(Zoom Webinar)

日々問い合わせに対応しているサポートチームからのvSphere とvSAN のとラブルシューティング詳細に関するセッションです!

ハードウェア障害時にディスク交換を安全にするためには?と実際に実施する可能性が高い身近な内容となっておりますのでぜひ!

 

 

vSAN/ vSphere オンラインセミナー

たくさん載せたくなっても大丈夫!2node vSAN からの拡張も Uniadex におまかせ!

2022.6.15(水)

オンライン会場14:00~15:00(Zoom)

 

2ノードに注目した内容?と思ったらタイトルから気になりますね。

もしかして、2ノードから通常のvSAN クラスタ(3ノード)に拡張しちゃうのか?!

ハードウェアも選べるvSAN は規模も小さく始めて、大きくすることもできます。

パートナーさんの実践的なセミナーをお楽しみに!

 

 

より使いやすく! よりわかりやすく! VMware HCI の運用管理

2022.6.22(水)

オンライン会場14:00~15:00(Zoom)

こちらワタクシ鋭意作成中となります。

最新vSAN 7.0Update 3の環境でどこを見ればいいの?をデモ付きでご紹介したい、ただ、デモの画面だとどこを見ればいいのか小さくてハイライトできない、というのが今の悩みです。

スライドで説明しつつ、実際の画面も含めご紹介できたらと考えております!

 

 

 

 

vSAN 7 Update 3 詳細編⑤ 2ノードクラスタ/ストレッチクラスタの2サイト障害時の対応

vSphere / vSAN 7.0U3 ダウンロード/公式情報はこちらから

vSphere / vSAN 7.0 Update 3 ダウンロード

VMware vSAN 7.0 Update 3 リリース ノート

vSAN 7 Update 3 - What's New 

 

 

 

2ノード・ストレッチクラスタ、それぞれのトポロジ詳細

vSAN ストレッチクラスタ/2ノードクラスタの場合は、ウィットネスホストを使用してサイト間やノード間のどちらが生きているかを判断しています。

まずストレッチクラスタや2ノードクラスタの基本から設定までの記事は下記を参照ください。

ストレッチクラスタの情報はこちらから!

vSAN ストレッチクラスタ①:ストレッチクラスタとは?

2ノードクラスタの情報はこちらから!

2ノードクラスタ その1

 

 

何が変わったのか?

ストレッチクラスタ、2ノード構成において一つのサイトまたはまたは1ホストのみが残っている状態で仮想マシンを稼働し続けることができるようになりました。

サイト(ストレッチ)/ホスト(2ノード)のメンテナンス時において予期せぬウィットネス障害にも対応できるようになった!と言い換えるとわかりやすいですね。

ただ注意点としては障害がどのような順序で発生したのかは重要になります。

セカンダリサイトに続いて、ウィットネスサイトの障害が発生した場合、残ったサイト/ホストで仮想マシンを稼働させることができます。

(もちろん残ったサイト/ホストが健全な状態で!)

障害復旧後はポリシーに準拠するよう再同期が行われます。

 

 

前提条件

きちんとストレッチクラスタ/2ノードクラスタの設定が行われていること、が条件になるのですが、設定項目としてのストレージポリシーを見ていきましょう。

ストレッチクラスタ

サイトの耐障害性がサイトミラーリングと設定されていること

 

2ノードクラスタ

サイトの耐障害性はホストミラーリングと設定されていること

 

 

障害のタイミング

どんな状況でも1サイト/1ホストが健全な状態で残っていたら、仮想マシンの継続稼働可能というわけではありません。

セカンダリサイトのサイト全障害またはサイト全体のメンテナンス

↓ この間、数分は必要

ウィットネスアプライアンスの障害

この順番でないとこの新しい保護機能は発動されません。

この機能のアップデートが行われた背景としては、メンテナンス時にウィットネスが止まってしまった場合、従来のバージョンでは残っているサイト/ホストに配置されている仮想マシンが稼働できなくなってしまうことでした。

 

セカンダリサイトのメンテナンス中にウィットネスアプライアンスの障害が発生するとどうなるのか?

ストレッチクラスタの例を挙げると。

Before 

プライマリサイトで稼働していた仮想マシンが止まってしまう。

サイト内の健全性がOKであってもポリシーでサイトミラーリングが適用されている場合はウィットネスアプライアンスがいない場合、止まってしまいます。

 

 

After

プライマリサイトの仮想マシンは稼働し続けることができるようになりました!

 

 

 

 

中身をもっと詳しく!

今回のアップデートのアーキテクチャの中心はAdaptive Quorum Controlによるサイト監視です。

まず可用性を担保するためvSAN の各コンポーネントはvoteを持っています。

過半数以上のvoteがある場合、仮想マシンが起動可能・継続稼働可能となります。

そのため、ウィットネスコンポーネントが存在します。(FTT=1ミラーリング)

これは通常のvSANクラスタ、ストレッチクラスタ、2ノードクラスタ、全てに共通しています。

 

今回、サイト/ホスト メンテナンス中の予期せぬウィットネスアプライアンスの障害が発生しても残りのサイト/ホストで仮想マシンを稼働し続けるためにAdaptive Quorum Control という機能が追加されました。

https://images.core.vmware.com/sites/default/files/GIF_SC_resilience_v2_0.gif

公式サイトのGIF動画がわかりやすいのでまずこれを見てみましょう。

ストレッチクラスタの構成は下記で設定されています。

仮想マシンのストレージポリシー

 サイトミラーリング

 許容する障害の数(ローカル保護)=1

 

障害が発生する前のvote数を見ると合計5 votesあります。

 プライマリサイト 1

 セカンダリサイト 1

 ウィットネスアプライアンス 3

 

ストレッチクラスタセカンダリサイトの障害が発生すると、自動的にウィットネスが持っていたvoteが3から0になり、プライマリサイトが3votesとなります。

 プライマリサイト 3

 セカンダリサイト 1

 ウィットネスアプライアンス 0

 

これにより、ウィットネスアプライアンスがいなくなっても3/4の過半数を持っているプライマリサイトのみで仮想マシンを稼働し続けることができます。

障害復旧後は自動的にvotesの移行が行われます。

 

 

 

ストレッチクラスタの例ばかりあげていますが、避けて通れないメンテナンス時の保護という点では2ノードクラスタにもとても嬉しいエンハンスメントです。

 

2ノードで試してみたら、本当に止まらなかった...!は次回更新します。

 

 

 

vSAN 7.0 Update3

vSAN 7 Update 3 GAしました...!(サマリ編)

vSAN 7 Update 3 詳細編① 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その1

vSAN 7 Update 3 詳細編② 2ノードクラスタにおける可用性の向上 その2

vSAN 7 Update 3 詳細編③ クラスタ一括シャットダウン

vSAN 7 Update 3 詳細編④ vLCM を使用したクラスタのアップグレード 

ストレッチも!HCI Mesh も!vSAN 7.0U2環境のハンズオンラボ

例年VMWorld 後に新しいハンズオンラボカタログが更新されているのですが、紹介をしておりませんでした。

 

VMware HCI / vSAN を触ってみたい。

でもNested で立てる環境もないし...

実機なんてもっとハードルが高い

 

 

そんな方に、vSAN 7.0U2 のハンズオンラボはこちらです!

VMware HCI / vSAN 関連はこの2つ。

VMware vSAN - Getting Started (HOL-2208-01-HCI)

vSAN Quick Start - Lightning Lab (HOL-2208-91-HCI)


+でVCF のSDDC Managerが試せるものがこちら

VMware Cloud Foundation - SDDC Manager Operations (HOL-2244-01-ISM)

 

 

VMware vSAN - Getting Started (HOL-2208-01-HCI)

 

言語が英語と中国語となっていますが、中身のマニュアルは日本語です!

ブラウザの言語を変えれば日本語環境で実施できます。

そして!

vLCMとvSAN データパーシテンスプラットフォーム(DPp)以外の項目は全てラボで触ることができます。

中身については別途画面を追って紹介していきたいと思います。

暗号化とか、HCI Meshとか。

 

 

 

ちょっとだけ30分で勉強したい、という方にはこちらのライトニングラボがおすすめ

vSAN Quick Start - Lightning Lab (HOL-2208-91-HCI)

 

クイックスタートを使用して、初期構築から仮想マシンのストレージポリシー、運用管理のポイントあたりがサクッと確認できます。

 

見逃していませんか?オンラインセミナーアーカイブ!

オンラインセミナーが乱立する前の2019年ごろから開始したvSphere / vSAN オンラインセミナー。

四半期に数回のペースで続けさせていただいております。

さらに!アーカイブとしてIT価値創造塾からいつでもオンデマンドで見られる&資料ダウンロードもありますのでご活用ください。

 

 

vSphere / vSAN オンラインセミナー  | IT価値創造塾

 

 

アセスメント&サイジングツールを活用したvSphere / vSAN 基盤サイジング手法

【ビデオ】 vSphere / vSAN オンラインセミナー#42 アセスメント&サイジングツールを活用した vSphere / vSAN 基盤サイジング手法 | IT価値創造塾

パートナー様必見!サイジングに関するギュッとまとまった1時間です。

6.7あたりからサイジングの指針が変わったこともあり、基本的なvSAN サイジングや古い情報は知っているけれど、という方にもおすすめ!

 

 

聞いてみよう、知ってみよう!ハイブリッドクラウドの基礎の基礎

【ビデオ】 vSphere / vSAN オンラインセミナー#43 聞いてみよう、知ってみよう!ハイブリッドクラウドの基礎の基礎 | IT価値創造塾

VMware のビジョン:VMware Cloud Cross ServicesのベースのなるSDDCの要素がvSAN です。

ハイブリッドクラウド、マルチクラウドをvSAN 視点多めに改めて整理してみました。

 

 

VMware vSAN で解決したい既存運用基盤の課題と導入効果

【ビデオ】 vSphere / vSAN オンラインセミナー#44 【事例紹介】 VMware vSAN で解決した既存運用基盤の課題と導入効果 | IT価値創造塾

おなじみ公開事例の紹介、ではなく、ご導入いただいたお客様アンケートをもとにした内容となっております。

実際に使ってみての本音を知りたい方はぜひ!

 

 

オンラインセミナーも良いですが、直接お話しする機会もあると良いな〜と思う今日この頃です。

お弁当付き半日セミナーとか懐かしいですね...

このブログを始めた当初は浸透していなかったHCI が当たり前に使われるようになって、時代の流れを感じます。

コンテナ周りやマルチクラウドの話も徐々にしていきたいと考えていますので、今後ともよろしくお願いします!