Express Storage Architecture のざっくり概要を前回お伝えしましたので、今回はなぜシングルティアが実現できたのか?をちょっとだけ見ていきたいと思います。
シングルティア構成を実現するキーポイント
超高速フラッシュデバイスのハードウェアを
当たり前に活用していく時代が来た
このシングルティア構想、リリース初期から計画されていました。
計画はされているものの、実現までかなり長い時間が必要だったのは新アーキテクチャの開発に時間がかかったもありますが、それだけではないと考えます。
ストレージを考えると、コントローラキャッシュとストレージデバイスの組み合わせでRAIDを組む、数十年を超えるレガシーな方式は変わっていません。
ハードウェアの進化と共に、vSAN のようなソフトウェアストレージが出てきたり、物理ストレージOS としてのソフトウェアが強化されTiering 技術やフラッシュデバイスを活用した2階層モデルを作ったり。
デバイスの本来の力を引き出すためのソフトウェアの進化とハードウェアの進化の交差点が今!だったんでしょう!
フラッシュデバイスいろいろ
ハードウェアがなければvSAN データストアは作成できません。
そのハードウェア=ストレージデバイス選びは重要なポイントとして、Original Storage Architecture(キャッシュ/キャパシティ2階層構成)の時から注目されていました。
2015年オールフラッシュが実装された時期と比較すると、現在では種類も価格も大きく変わってきました。
SATAベースのSSD、SASベースのSSDに加え、NVMe やPCIeデバイスが登場しました。
直結された高性能、集積率の向上など新しい技術の活用により、SAS/SATAデバイスよりはるかに高性能なNVMe の採用が進んでいます。
ネットワークの観点では25Gや100Gの採用により、もはやネットワークがボトルネックではない、と言われています。
デバイスが進化し、超高速になった、そのパフォーマンスを最大限発揮させるためには、最新のストレージデバイスを活用するためのアーキテクチャが必要だった、それがESA です。
求められる要件によってハイブリッド、オールフラッシュを従来選択してきましたが、さらに高速性を求める、次世代のHCI を作り上げていくために、この新しいアーキテクチャであるESA を選択することもできるようになりました。
vSAN 8 のハードウェア要件
Express Storage Architecture のハードウェア要件
となっております!
あとはESA として認定が通っているReadyNodes であることという大前提がついてきます。
OSA の方見ると、ネットワーク10G。
最小要件ハイブリッドって1GbEもサポートしてなかったっけ?という方。
7.x時点でサポートしています!
8 OSA で更新される可能性があるのでまたGA 後改めて要件については詳しくまとめます。
ReadyNodesの場合、ハイブリッド構成でも物理NIC としてネットワークは10GbEが搭載されています。
ネットワーク構成はこちらをご確認ください。
vSAN Hardware Quick Reference Guide
ハードウェアの力を引き出すための新しいアーキテクチャ、その実力が楽しみですね!
vSAN 8 シリーズ
vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①
ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ②
vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ①
vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ②
vSAN 8 ESA のハードウェア選び、変えていいもの、ダメなもの - vSAN 8番外 ②
サイジング - vSAN OSA / ESA で使用するメモリ 2023年Ver.