VMWorld 直前、vSAN 7.0 Update 3がGAとなりました...!
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vSphere / vSAN 7.0 Update 3 ダウンロード
VMware vSAN 7.0 Update 3 リリース ノート
今回も管理性周りのアップデートが多めに見えますが、2ノードやストレッチクラスタでのアップデートはこれこれ欲しかったんだよね!というものがvSAN ファンの方には響くのではないでしょうか。
今回のアップデートの柱は3つ。
AI / 開発者向けのインフラストラクチャ
Tanzu 環境のRWMボリュームのサポート
Tanzu Kubernetes Grid Service (TKGS)環境でのファイルベースの ReadWriteMany (RWM) volumes がサポートされるようになりました。
vSAN のファイルサービスの用途が増えましたね!
ストレッチクラスタ におけるKubernetes のサポート
ブロックベース(RWO)のパーシステントボリュームを使用する場合にサポートされるようになりました。
現時点でファイルベース(RWM)のサポートはされていません。
パートナーソリューションの強化
新しいバージョンのオペレータやプラグインがMinIOとClaudianにおいてサポートされます。
もうひとつ、Dell EMC Ojectscaleについては後ほど発表があるようです。
オペレーションの簡素化
vCenter サーバに統合された VM I/O trip analyzer
仮想マシンの様子がおかしい、そんな時。必要なのは問題の切り分けと原因の特定です。
VMからストレージデバイスまでのI/Oでどこに問題があるのかvCenter から把握できるようになりました。
Skyline 健全性の相関性
アラート履歴の表示はUpdate 2 での実装ですが、さらに問題の関連性を確認できるようになりました。
ネットワーク監視の強化
新しいメトリックや健全性での項目が追加され、vSAN が接続されているスイッチファブリックの可視化がよりわかりやすくなりました。
LAG構成での問題の切り分けがしやすくなりました。
クラスタの起動/シャットダウンワークフローの改善
クラスタ全体のシャットダウンを行う際に、過去記事こちらのKBの手順の実施が必要でした。
vSAN 7.0 U3 からはvCenter からのクラスタシャットダウンプロセスに事前チェックやスクリプトが組み込まれたことにより、vSAN ではないクラスタのシャットダウンと同様に一括シャットダウンが可能です。
それ以外にもvSphere 7.0 から登場しているvCLSとの連携も行われます。
プラットフォームのエンハンスメント
2ノード構成におけるNested フォルトドメイン
待望の!でしょうか。
2ノード構成の場合、どちらかのノードが使用できなくなると、片肺運用という形になります。
ホスト台数を増やさずにより可用性を高めることができるホストの中に仮想ホスト(*イメージです)を作って仮想マシンを保護することができます。
TPM が有効なホストでのキー保持をサポート
vCenter によるNative Key Provider がvSAN データストア暗号化でも使用可能になったのは以前のアップデートですが、ホストの再起動時にキー再取得のためKMSへのアクセスが必要でした。
今回のアップデートではTPMが有効なホストでのキーの保持が可能になりました。
閉じた環境での暗号化の利用やKMSを単一で構築している場合(NKP含む)にも役立ちます。
ストレッチクラスタ のサイト障害時の業務継続性の向上
従来のvotes制度に加え、“Adaptive Quorum Control” (AQC)の仕組みが追加され、ウィットネスアプライアンスとセカンダリサイトの障害時にプライマリサイトで仮想マシンの継続稼働が可能になりました。
前提としてローカル保護(SFTT)が有効で、順序としてはセカンダリサイト障害が発生そしてウィットネスの障害時となります。
詳細についてはまたアップデートを続けていきます!