"HCI" はじめました。

vSAN担当小佐野舞です。VMwareのHCIを広めるため日々活動していきます。

サイジング - vSAN OSA / ESA で使用するメモリ 2023年Ver. 

サイジング - vSAN で使用するメモリ 2021年Ver. - "HCI" はじめました。

過去にKBによるvSAN を有効にする際のメモリオーバーヘッドの計算方法を紹介しました。

ストレージデバイスの構成によって算出されるメモリ容量が異なるため、サイジングの際には計算が面倒だな、と思われていた方も多いかと思います。

 

今回新しいKBが出ました!

Understanding vSAN memory consumption in ESXi 7.x (2113954)

このKBでは2点が記載されています。

 

対象バージョンは7.xとありますが、8.0も同様に確認できます。

 

 

稼働中のvSAN 環境においてメモリの消費量を確認する手順

メモリというとクラスタ>監視>パフォーマンスでCPUと合わせて確認可能ですが、vSAN として単独で確認可能な項目はこのサポートの項目です。

vSAN Observer の項目が全て入っているので、パフォーマンス監視が有効なvSAN クラスタではここから確認できます。

過去にさかのぼって確認する場合は約90日間、時間は1時間から最大24時間指定することができます。

 

検証環境のデータですが、1ホストあたり22GB弱消費していることがわかりました。

 

 

 

導入前にメモリの消費量を確認する手順

まずサイジング、という場合にはReadyNode Sizer の Quick Sizer を使用して確認できます。

vSAN ReadyNode™ Sizer

 

 

ハードウェア構成ごとのキャパシティ、メモリのサイジングができます。

やり方は3パターンです。

  1. ReadyNode そのまま
  2. ReadyNode からストレージデバイスを変更
  3. どこのReadyNode にするか決まっていないけれどサイジングしたい

3のReadyNode を選択せずにサイジングを行う場合はストレージデバイスの容量と本数は入力必須項目です。

 

 

Configuration Type(ストレージデバイス構成)

All Flash(オールフラッシュ)

Hybrid(ハイブリッド)

 

vSAN Version

OSA の場合は6.7U3までさかのぼれます。

 

ReadyNode Profile

OSA

vSAN Hardware Quick Reference Guide

ESA

vSAN ESA Hardware Quick Reference Guide

ハードウェアクイックリファレンスガイドを参考にプロファイルを選択します。

 

ReadyNode Vendor / ReadyNode System

選択したプロファイルに応じてベンダーとサーバモデルを選択します。

このReadyNode System を選択しないと下に続くディスクグループやキャパシティデバイスの個数、容量が自動更新されません。

 

Number of Servers

キャパシティの試算は合計台数で算出されます。

 

Disk Groups per Server / Capacity Drive Size 

OSA はディスクグループ数、OSA / ESA ともに搭載するストレージデバイス容量を入力します。

ストレージデバイス容量はデフォルト1TBになっていることに注意!

 

Failure Protection

許容する障害の数を選択します。

サーバ台数によって選択可能なポリシーが表示されます。

 

Compression Ratio

圧縮率を入力します。

OSA の場合のデフォルトは1.22、ESA の場合はデフォルト1となっています。

ESA はOSA よりも圧縮率が改善されているので、1→2ぐらいするのがおすすめです。

 

Operation Reserve

操作の予約はポリシーの変更時、リバランス時、データの再配置時の容量を確保するオプションです。

 

結果はこのように表示されます。

メモリオーバーヘッドを確認するのはMemory Distribution per Server の部分です。

 

小さく、vSAN Memory Overhead と書かれており、その横に容量が記載されています。

キャパシティはクラスタ全体の容量を計算していますが、メモリはホストごとの容量になっています。

 

 

OSA / ESA ともにReadyNode をベースにホストのハードウェア構成を変更する場合

このQuick Sizer を活用して事前にメモリの概算を行ってください!

 

 

vSAN 8 ...!!!

vSAN 8 で実装された新アーキテクチャとは、の前に - vSAN 8 ①

ESA シングルティア構成はハードウェアが重要! - vSAN 8 ②

vSAN ESA の3つの特長 - vSAN 8 ③

vSAN 8 ESA ReadyNodes を選んでみよう - vSAN 8番外 ①

vSAN OSA からESA へのアップグレードはできるの? - vSAN 8番外 ②

vSAN 8 ESA のハードウェア選び、変えていいもの、ダメなもの - vSAN 8番外 ②

サイジング - vSAN OSA / ESA で使用するメモリ 2023年Ver.