"HCI" はじめました。

vSAN担当小佐野舞です。VMwareのHCIを広めるため日々活動していきます。

vSAN のライセンス、最近よく聞かれること

ライセンスをどのように選んだら良いのか。

セット売りライセンスには何が含まれているのか。

そんなお悩みはありませんか?

 

今日はvSAN 関連のライセンスでよく聞かれたことをまとめて、ご紹介していきたいと思います。

 

 

公式ドキュメント

VMware vSAN Licensing, pricing and packaging

エディション、機能、構成例が記載されている公式ドキュメントです。

 

vSAN のエディション

vSAN には使用可能な機能の違いにより、3種類のエディションがあります。

この辺りはよく見かける内容だと思います。

 

こんな方におすすめ!

vSAN Standard

ハイブリッド環境で始めるHCI の一歩目

オールフラッシュでミラーリング

 

vSAN Advanced

オールフラッシュの重複排除、RAID-5/6使いたい

vCenter ビルトインのvROps のダッシュボードを使いたい

 

vSAN Enterprise

ファイルサービス、HCI Mesh、ストレッチクラスタ、暗号化、Date Persistent Platform、これらの機能を使いたい

 

Enterprise だけ機能が盛りだくさんな感じです。

 

名前でよく混合されがちなのが、vSAN Enterprise Plus

これはvSAN Enterprise とvRealize Operations Advanced が組み合わさったセットです。

vSAN のストレージ機能という点ではEnterprise と同じです。

vSphere だとEnterprise とEnterprise Plusで違うので、ここにも違いがあるのかな?と誤解されている方もいらっしゃいますので改めて。

 

 

 

vSAN のライセンスの種類

エディションは機能の違いにより選択しますが、次は買い方についてです。

大きく分けると3つあります。

  1. vSAN CPU ライセンス
  2. vSAN ROBO ライセンス
  3. HCI Kits ライセンス

 

CPU ライセンスとHCI Kitsライセンスについてはサーバの台数(CPUの個数)分購入する、というシンプルな形になっております。

既存vCenter がない場合や新規にvCenter を立てる場合にはvCenter ライセンスの購入も必要となります。

 

2ノード構成の場合やvSAN クラスタあたりの仮想マシン数が少ない構成の場合、ROBOライセンスの適用ってした方が良いの?どっちが良いの?と最近よくお問合せいただきます。

 

ROBO ライセンスは仮想マシン単位(25個パック)のライセンスです。

CPU ライセンスの場合は大きく考えるとホストあたりのコストになりますが、ROBO はサイトあたり仮想マシン25個分ずつを購入することが可能です。

 

サイトとは?

“Authorized Locations” means Your remote physical locations but not including Your on-line stores, Your data centers, or similar types of locations.

基本的にはプライマリデータセンタ以外のリモート拠点となります。

実際にこれはリモート拠点に該当するのか迷った場合には直接ライセンス窓口へお問合せをしていただくと、適用可能か判断されます。

 

CPU ライセンスとROBO ライセンスのどちらがお得になるのか、は仮想マシンの台数によって異なるため、どちらが絶対コストメリットあります!と断言することができません。

ただ言えるのは2ノードを分散させて、1サイトあたり仮想マシン数台であれば、まさにROBOライセンスの適用モデルです。

 

 

ROBO ライセンスシナリオ

ROBO ライセンスの25VM パック、サイト、とならではのキーワードが出てきますが、こういう場合はどうなるの?の代表的な例(極端な例も含む)をいくつかあげていきます。

 

例1(とても極端な話)
25拠点あって各拠点で1VMずつ稼働させる場合、1パックの購入が必要です。

 

例2
2拠点あって合計20VM稼働させる場合、1パック購入が必要です。

 

例3
2拠点あって合計30VM稼働させる場合、2パック購入が必要です
サイト1:25VM、サイト2:5VM、は使用可能です。
サイト1:28VM、サイト2:2VM、は使用できません。

 

 

例4
5拠点あって合計25VM稼働させる場合、2パック購入が必要です

 

 

例5
3拠点あって合計75VM稼働させる場合、3パック購入が必要です
サイト1:25VM、サイト2:25VM、サイト3:25VM、使用可能です。
サイト1:30VM、サイト2:30VM、サイト3:15VM、は使用できません。

 

ROBOに注目した内容になりました。

2ノードだから必ずROBO にする!というわけではなく、仮想マシン数と合わせてご検討ください!