ウィザードを使用したクラスタ一括シャットダウンは前回概要をお話しました。
vSAN 7 Update 3 詳細編③ クラスタ一括シャットダウン
ウィザードを使用したクラスタ一括シャットダウン、実際にやってみましょう!
と、その前に。
ウィザードで自動実行される裏側、何が起こっているのかというと。
まずクラスタをシャットダウンを行ってよいかの健全性チェックを行います。
HAの無効化が行われ、vCenter がシャットダウンされます。
にあるように、メンテナンスモードデータの移行なしオプションでクラスタ全体のシャットダウンを行う場合にはスクリプトの実行が必須となっています。
ウィザードでは自動的にシャットダウンプロセスの中で実行されます。
そしてメンテナンスモードへの移行、ホストのシャットダウンとなりクラスタ全体のシャットダウンが完了します。
ウィザードを使用せず、手動で実行する場合の手順はこちらから確認できます。
この手順を代わりに実行してくれるのがウィザードシャットダウン実行です!
シャットダウンスクリプトに関するKBはこちら
vSAN -- メンテナンス -- 複数ホストの再起動 / クラスタ全シャットダウン -- 利用不可のデータが発生するリスク (60424)
ではvSphere Client からウィザードを使用してクラスタのシャットダウンをしていきましょう。
環境の説明からしていきますね。
バージョン:ESXi / vSAN 7.0U3c
ホスト数:4台
vCenter:クラスタ内に配置
まずvCenter /vCLS 以外の仮想マシンを全てシャットダウンします。
もしvRealize 製品群も乗っていたらここでシャットダウンをしておいてください。
クラスタを右クリック、一番下の方にvSAN の項目があります。
クラスタのシャットダウンをクリックします。
ウィザードが始まります。
事前チェックが全て緑でパスしていることを確認します。
vCenter がクラスタに展開されている場合は警告マークが出ますが、これは無視してOKです。
事前チェックの項目はほぼ健全性チェックと同様ですので、ウィザードを起動する前に健全性チェックを見ておくと安心です。
ウィザードが完了すると、vCenter はシャットダウンされますので、vSphere Client にアクセスできなくなります。
スクリプトの実行、メンテナンスモードへの移行等、この後実施されるタスクはここに記載されているホストから実行されます。
タスクを確認したい場合は対象ホストのHost ClientやCLIから見ることができます。
シャットダウンを実行します!
これで正常にクラスタのシャットダウンが完了しました。
では続いて起動後を見ていきましょう。
ウィザードを使用してクラスタ一括シャットダウンを実施した場合、vSAN のサービスからvSAN クラスタがシャットダウンされていることが確認できます。
vCenter にアクセスできている=vSAN がシャットダウン前と同様な状態ではありません!
この画面からクラスタの再起動を行います。
正常に再起動されたことを確認します。
ウィザードを使用したクラスタの一括シャットダウン、からの起動は以上となります。
次回ポストはこのクラスタ一括シャットダウンに関係するKBをご紹介します!
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