ネットワークの設定も確認できたので、残りは用語と制限事項について書いていきたいと思います。
用語
新しくサーバ/クライアントの考え方が出てくるのでこの辺りです。
サーバクラスタ:
サーバ クラスタがサービスを提供できるクライアント クラスタの数
クライアントクラスタ:
接続可能なリモート vSAN データストアの数=vSAN クラスタの数
ローカルデータストア:
vSAN クラスタの場合、vSAN データストア
リモートデータストア :
クライアントクラスタがマウントしているサーバクラスタのvSAN データストア
構成の上限
規模感としてvSAN クラスタは10台前後の環境が多いかと思います。
5クラスタ、5データストア、128ホストは覚えていただきたいポイントです。
項目 |
最大数 |
サーバークラスタ |
5クラスタ |
クライアントクラスタ (接続可能なリモート vSAN データストアの数) |
5つ |
vSAN クラスタあたりのホスト数 |
64ホスト |
データストアに接続するホスト数 |
128ホスト |
現時点(2021年7月)でサポートされない機能
- クラウドネイティブストレージ
- 転送データの暗号化
- ストレッチクラスタ
- 2ノードクラスタ
- サーバクラスタで利用しているファイルサービス、iSCSI、クラウドネイティブストレージ機能のクライアントクラスタへの提供
- 複数のデータストアをまたぐ形で仮想マシンのvmdkを配置すること
ライセンス
vSAN クラスタに対してはvSAN Enterpriseが必要
コンピュートのみのクライアントクラスタについてはvSAN ライセンスは不要
vSAN クラスタを拡張する方法として、ホストを追加するスケールアウト、ストレージデバイスを空きスロットに追加するスケールアップの2通りがあると今まではご紹介してきました。
物理ストレージより簡単に設定もほぼなしでストレージ領域の追加ができる、柔軟な拡張性がvSAN を利用することにより得られます。
さらに今回のHCI Mesh を活用することにより、vCenter のストレージポリシー管理を共有して一括で運用しつつ、vSAN の領域をvSAN クラスタ/vSAN ではないクラスタまで広げることができます。
複数クラスタを運用されている方はぜひHCI Mesh も使ってみてください!
HCI Mesh シリーズ
vSAN HCI Mesh ① HCI Mesh ってなに?