実機を見ながらvSAN 7.0 の最新情報を見ていきましょうシリーズ始まります。
アップグレード編はもう少々お待ちくださいませ。
すでに読んでいらっしゃる方も多いかと思いますが、少しづつ掘り下げていければと考えています。
今回のアップデートの3本柱はこちらです。
- ライフサイクル管理のシンプル化
- ネイティブファイルサービス
- クラウドネイティブストレージの強化
vSAN だけの機能でないところと、vSANならではのところとありますので、リリースノートを参照しながら見ていきましょう。
ライフサイクル管理のシンプル化
ソフトウェアとハードウェアのライフサイクル。
サーバのBIOS、NICのドライバー、ストレージコントローラのファームウェアもソフトウェアですが、これはハードウェア管轄のソフトウェアです。
ハードウェアベンダーごとに異なり、リリースサイクルも違います。
vCenter、ESXi、ESXi に組み込まれているvSAN のソフトウェアと、ハードウェア関連の大きく分けて2つのライフサイクル管理を行なっていく必要があります。
仮想環境においては、仮想マシンのOS、その上のアプリのライフサイクルも管理していく中で、インフラの1番下にも相当するファームウェアやソフトウェアのライフサイクル管理、これがもっと簡単に、なんなら自動でできると嬉しいですよね。
このようなベース部分のライフサイクル管理をサービスとして提供しているのはIaaSになりますが、オンプレ環境でももっと!楽になれば良いのに!は誰もが考えることだと思います。
vSphere Lifecycle Manager
vSphere Lifecycle Manager は、ESXi ホストのライフサイクルを一貫した簡単な方法で管理します。理想的な状態をモデルとしてハイパーバイザーのライフサイクルを管理し、ドライバとファームウェアの完全なスタックを提供します。vSphere Lifecycle Manager により、個々のコンポーネントのコンプライアンスを簡単に監視し、クラスタ全体で一貫した状態を維持することができます。vSAN 7.0 では、Dell と HPE ReadyNode でこの機能がサポートされています。
ESXiのアップデート+ドライバ、ファームウェアをvCenter からクラスタ単位で管理することができます。
vSphere のアップデートを行う際に、ベースラインというものがありました。
これはESXi をどのバージョンにアップグレードするか、事前に決めておくものです。
またはサードパーティ製のソフトウェアのインストールも対応していました。
VSphere 7.0 では上記に加え vSphere Lifecycle Managerイメージを使用してクラスタ内のホストをまとめて管理し、次のタスクを実行できます。
- クラスタ内のすべてのホストに、必要な ESXiバージョンをインストール
- クラスタ内のすべての ESXiホストにサードパーティ製ソフトウェアをインストールして更新
- クラスタ内のすべての ESXiホストのファームウェアの更新
- クラスタ内のすべての ESXiホストをまとめて更新およびアップグレード
- VMware 互換性ガイド (VCG)、ホストおよび vSANハードウェア互換性リスト (vSAN HCL) などのハードウェア互換性リストと比較して、ホストのハードウェアの互換性を確認
望ましい状態へのアップグレード、推奨バージョンを組み合わせた形でアップグレードすることができます。
あるべき姿という点では、初期vSAN 5.5 時代にはコントローラの互換性がないものを使っていたり、ファームウェアが正しくなかったりと問題が発生していました。
vSAN で嬉しいところは、やはりハードウェア互換性リストに基づきファームウェアの互換性などが確認された上で自動的に選定され、ESXi本体、コントローラファームウェアのアップグレードが統合されたことですね!
考慮事項としては全てのファームウェア/ドライバを統合できるのではなく、現時点ではベンダーのファームウェアプラグイン(ハードウェアサポートマネジャー)に対応しているのはDellさんとHPEさんのみとなります。
ファームウェアプラグインを使用するためにはハードウェアのライセンスが必要です。
Dell
OMIVV(OpenManage Integration for VMware vCenter)
HPE
HPE INTEGRATED LIGHTS OUT (iLO) Advanced
VMware Docsにも手順を含め詳細なガイドが追加されています。
実際にうちの子のアップグレードが完了したら、このまとめてライフサイクル管理について実機をみていきたいと思います。
現時点ではまだ何もない状態です。
この単一イメージでクラスタを管理すると、というインフォメーションがvSphere Lifecycle Managerに切り替えを行ってクラスタ単位で推奨構成を一貫して管理することができるようです。