詳細編、順番は思いついた順なので特に意図はないです。
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vSphere / vSAN 7.0 Update 2 GA !!!
vSAN 7.0 Update 2 詳細編① vLCM の進化!
タイトルにある通り、障害時の挙動として7.0u2でどんなアップデートがあったのか見ていきましょう。
リリースノート抜粋
VMware vSAN 7.0 Update 2 リリース ノート
- 計画外の障害への対応。vSAN 7.0 Update 2 では、ホスト、ディスク、またはネットワークで発生した計画外の障害を許容できるように、障害発生時に追加の持続性コンポーネントを生成し、データの持続性を強化しています。
さきにこのアップデートにより何が嬉しいことなのかを書いておきますね。
この2つです。
- 障害発生時の書き込まれたデータの可用性の保護
- 障害復旧後の再同期時間の短縮
リリースノートには上記のみなので、中身として何が変わったのか詳しく見ていきましょう。
この構成ではクラスタに4ホスト、ストレージポリシーはFTT=1、ミラーリングで仮想マシンが作成されています。
1台の仮想マシンをみてみると、ホスト1にデータ、ホスト2にウィットネスコンポーネント、ホスト3にデータが配置されています。
ホスト3に障害が発生しました。
このホストがダウンしてしまうと、1つのデータに対してアクセスできなくなりますが、ホスト1にデータとホスト2にウィットネスが配置されているので仮想マシンは稼働し続けることができます。
ホスト障害が1台発生しても仮想マシンが稼働し続けられるストレージポリシーFTT=1を定義しているからです。
変わったのはここから!
vSAN 7.0 U2では新規の書き込みに対してストレージポリシーに定義されている通り書き込みを行います。
FTT=1ミラーリングが指定されているので、ホスト1とホスト4に対して書き込まれます。
新規の書き込みに関しての耐障害性をあげることができるようになりました。
vSAN 7.0 U1まではホスト1のアクティブなデータのコンポーネントのみに対して書き込みが行われていました。
ここでホスト1にも障害が発生した場合、データにアクセスできなくなります。
コンポーネントとして現時点で正常な状態なのはウィットネスコンポーネントと増分書き込みである持続性コンポーネントの2つとなります。
では ホスト3が復旧したらどうなるのか見ていきましょう。
このホスト3は1番最初にダウンしたホストです。最新の書き込まれた情報を持っていません。
ホスト4から増分を再同期し最新となった時点で、アクティブな状態となるため、データとウィットネスコンポーネントがそろってオブジェクトとして正常な状態になり、アクセスすることが可能になります。
その後不要になった増分の持続性コンポーネントは自動的に削除されます。
- 障害発生時の書き込まれたデータの可用性の保護
- 障害復旧後の再同期時間の短縮
そうなんです。
2重障害を想定していないストレージポリシーだとしても、予期せぬ障害が発生、復旧後に最新の状態に戻すことができる、これが今回のアップデートとなります。
障害時にFTT=1でFTT=2相当の可用性を。
より安心できる仕組みになりました!
Youtubeにはデモつきで紹介されています。(英語)
Enhanced data durability with vSAN - YouTube
こういうものの日本語版、あったら嬉しい人っているのでしょうか。
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