vSAN の場合、データストアに格納される単位はブロックではなくオブジェクト単位です。
ポリシーに従いデータ保護が行われ、ミラーリングやイレイジャーコーディングによりオブジェクトが分割されたり複製されたりします。
このオブジェクトが正しいものなのか?
整合性がきちんと取れているか?
ということをしっかりとチェックする、オブジェクト チェックサム機能が実装されています!
ポリシーのひとつにオブジェクト チェックサムの無効化という項目があり、何も設定しないとチェックサムは有効化された状態がデフォルトとなります。
オブジェクト チェックサムの無効化
このオプションを いいえ に設定すると、オブジェクトはチェックサム情報を計算してそのデータの整合性を保ちます。 このオプションを はい に設定すると、オブジェクトはチェックサム情報を計算しません。
vSAN はエンドツーエンド チェックサムを使用して、ファイルの各コピーがソース ファイルとまったく同じであることを確認してデータの整合性を保ちます。システムは読み取り/書き込み操作中にデータの妥当性を確認し、エラーが検出されると、vSAN はデータを修復するかエラーを報告します。
チェックサムの不一致が検出された場合、vSAN は正しくないデータを正しいデータで上書きすることによって自動的にデータを修復します。チェックサム計算とエラー修正はバックグラウンド操作として実行されます。
クラスタ内のすべてのオブジェクトのデフォルト設定は いいえ で、チェックサムは有効です。
ストレージはデータを格納するためのものであり、データは正しいものが保管されているのか特に気にされる項目でもあります。
ハードウェアとしてディスクのブロックのチェックサムもありますが、データを取り出せなかったら意味がないので、vSAN ではオブジェクトのレイヤでチェックサムをつけ確認を行うようになっています。
もちろん整合性をIOごとにチェックするため、チェックサムが無効になっている場合と比較すると、オーバーヘッドはある程度あります。
チェックサムを無効にした場合のIOPS参考値としては1.2-1.4倍程度となります。
何か不整合が発生した時も自動修復されるので、これでストレージデータとしての整合性も安心!