"HCI" はじめました。

vSAN担当小佐野舞です。VMwareのHCIを広めるため日々活動していきます。

vSAN 7 Update 1 、アップデート!概要編 そのいち

例年だったら夏のお祭りVMworld、秋のお祭りvForumと季節感を感じつつ、イベントを基準に生きてきたのですが。

ついこの間、vSAN 7.0 が出ましたよー!って言っていた気がするのですが、もう秋です。

Update 1 の季節です。

 

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vSphere 7.0 = vSAN 7.0 というメジャーアップデートがあり、そのUpdate 1 となりますが、よくある修正だけでなく、新機能盛り沢山です。

まずは概要をご紹介したいと思います!

 

What’s New in vSAN 7 Update 1 - Virtual Blocks

 

 

http://blogs.vmware.com/virtualblocks/files/2020/09/2020-08-17_17-06-29_official.png

大きく分けて4つのアップデートのポイントがあります。

 

開発者向けのインフラを提供

開発者と管理者のニーズに対応したインフラを提供し、コストとパフォーマンスの最適化、Persistent Volumeの管理をより簡素化に向け、3つの重要なステップを実現します。

vSAN Data Persisitence Platform
モダンアプリケーションをVMware のインフラへの統合を進めるためのパートナー向けの新しいフレームワークです。

最新のデータベースやステートフルなサービスをAPIを介してフレームワークプラグインすることができ、分散アプリケーションやデータを効率的に永続性を維持することができます。

 

*コメント
vSphere の世界は仮想マシンのvMotionやHAによって仮想マシンを動かし続けることを担保しています。
一方モダンアプリケーションはどうかというと。
乱暴な言い方をすればアプリケーションのことはアプリケーションでやってください、Kubernetesクラスタ作ってください。となってしまいます。
この部分をもう少し歩み寄るようなフレームワークの導入が行われ、よりアプリケーションの世界を広げることができるよ!というData Persistence Platform(DPp)となります。

 

vSAN Direct Configuration

最新のステートフル サービスに代替オプションを提供し、I/O とストレージの効率を最適化するために、ダイレクトアタッチされたストレージ直接を提供します。

 

*コメント
邪魔するものがいない、ローカルが1番早い。

知ってる。知ってるけど...
様々なワークロードが利用できること、リソースを効率的に使用できること、共有データストアの良さももちろんありますよね。
ただ、ストレージ保護しなくていい、ストレージ領域をそのまま使った方がいい、というアプリケーションのためのDirect Configurationとなります。

 

vSAN 7 Update 1 with vSphere

TKG ゲストクラスタのボリュームの拡張が可能になったvSphere with Tanzu、TKGのスーパーバイザークラスタ、ゲストクラスタのTanzuのボリュームの健全性の機能強化が行われました。

 

 

 

妥協のない拡張

このキーワードの直訳は中を読めば納得!できるのですが、今までとは違った拡張性のアップデートがあります。

VMware HCI Mesh

コンピュートとストレージのリソースの分散化を可能にします。

単一のvCenter 配下にある複数のvSAN クラスタのデータストアをマウントさせたり、させあったりすることが可能です。

vSAN のストレージリソースの拡張と言えばストレージデバイスの追加、ホストの追加、別クラスタの新規構築(移行というより新規)がありましたが、既存の余っているvSAN クラスタのリソースを活用することができます。

 

2ノードクラスタ環境の共有ウィットネスホスト

2ノードクラスタは数十から数百のクラスタを展開されている方も多いかと思います。

1クラスタ、2ノードにつき1つのウィットネスホストを仮想アプライアンスとしてデプロイする必要がありました。

今回のUpdate 1では複数のクラスタ(最大64クラスタ)でウィットネスホストを共有することができるようになりました。

 

 

 

運用のシンプル化

ソフトウェアのアップデートとハードウェアのアップデートを一括で管理可能なvSphere Lifecycle Manager 。

もちろんVUMの後継としてvSphere ソフトウェア単独でもお使いいただけるのは変わりません。

今回のUpdate 1 ではNSX-T のアップデートも組み込まれました!

ハードウェアとの連携ではDell,HPEに続き、Lenovo Think Agile VXシリーズもサポートされます。

 

 

 

ファイルサービス機能追加

vSAN ファイルサービスは vSAN 7.0 でNFS v3とv4.1 に対応しました。

そして!さらに!

SMB v2.1 / v3 がサポートされます。

AD連携、Kerberosもサポートされることから、ファイルサービス機能が充実してきております。

NFS/CIFSの両方が使えるようになると、1つのクラスタで様々なワークロードを稼働させる時にも便利ですね。

 

 

 

 

GAはまだですが、使うのが楽しみになってくる新しい機能もたくさんありますね!

詳細、他のアップデート情報についてはまたシリーズ化してポストしていきます!