vSAN のクイックスタート、ご存知ですか?
VMware のハイパーコンバージドインフラ、HCIというと。オンプレに限定しています。
アプライアンス型:
ハードウェア構成は通常のサーバ仮想化より限定的であるがCPUやメモリ、容量も必要に応じて変更可能。
特定のハードウェアに対応しているため、初期設定ウィザード、ワンクリックアップグレードなど構築や運用管理が定型化されているのでシンプルです。
データセンターに箱を置いてウィザードに必要事項(例えばホスト名、IPアドレスなど)を入れてもう仮想マシンを作成する準備できています!
ReadyNodes:
VMware とハードウェアベンダーさんのテスト済み構成のHCI です。
この構成!と決まっている訳ではなく、もちろん変更可能なコンポーネントもあります。
vSAN ReadyNode™ で変更できるものとできないものについて (52084)
リストにあるReadyNodesを選択して、必要に応じてディスク構成やメモリなどを増やしたりすることができます。
このリストは不定期に更新されるので、HW選定の前には最新をご確認ください。
様々なベンダーさんから様々な構成でReadyNodesを組み上げてテストしていただいているので選択肢はかなり多いです。
従来型のサーバ仮想化に近い構成になると思います。
フルカスタム:
前提として。
VMware は、vSAN 環境で予測可能なパフォーマンスおよびスケーラビリティが実証され、認証されている vSAN ReadyNodes を使用することを推奨しています。
ただ、認証コンポーネントでの独自の vSAN の構築をご希望の場合は、「認証コンポーネントを基盤とした構築」をすることも可能です。
カスタムで組まれたお客様の例をあげると、最新のこれじゃないとダメ!この!このデバイスが使いたい!ReadyNodesにはない!→認証コンポーネントを確認して組み上げよう。
といったカタチです。
サービスとして利用したい、クラウドとなると
パートナー様のVMware ベースのクラウド、パブリッククラウドなどがあります。
構成の話を長々と書いてしまいました。
そろそろ本題に戻ります。
クイックスタート。
簡単に始められそうな響きですね。
クイックスタートとは
vSAN をお使いいただくすべての方が使用可能です。
(vSAN ではない構成でも使用可能です。)
ホストの新規導入、HA/DRSクラスタの有効化、vSAN データストアの作成、vDS自動セットアップなど、vSphereの世界で共通する部分を事前チェックつき、ガイド付きのウィザード形式で設定することができます。
アプライアンス型とまではいかないですが、従来ホストごとに個別に設定していたパラメータを一括で指定することで構成ミスを防ぐこともできます。
一般的なvSAN 環境を構成しようとすると、上記のような手順で進めていくと考えられます。
ハードウェアの準備:
ハードウェア関連のBIOSやコントローラのFirmware のアップデート、ネットワークスイッチの設定など、OSをインストールする前の準備です。
ESXiのインストール:
ホスト名、IPアドレス、ネットワークの設定を行います。
ここで、管理用やvSAN ネットワーク用のVMKernel アダプタを作成したり、クラスタに所属するための準備を行います。
クラスタの作成:
vSAN はクラスタごとの機能となり、クラスタ作成時にvSAN を有効化します。
暗号化、重複排除/圧縮、パフォーマンスサービスなどのオプションもここで設定します。
このようにホストごと、の設定が多くなるため設定の抜け漏れがあると、どこの設定が不足しているのかがわかりにくい場合もあります。
そこで!
クイックスタートの出番です。
ESXi をデータセンタに登録した状態から、vSphereの世界で共通する部分を事前チェックつき、ガイド付きのウィザード形式でvSAN クラスタを初期セットアップ(増設も)することができます。
では。次回!
実際にどのように行っていくのか、画面キャプチャつきで紹介していきます。