ずーっと書こう書こうと、障害時の挙動の記事がなかなか書き終わらず盛りだくさんになってきております。
ふと、ストレッチクラスタガイドを読み返していました。
設定項目でまだお伝えしていないことがありました。
CPU,メモリのリソースを活用するために、DRSを有効にすることが推奨です。
これはvSAN 環境に限らず、vSphere の世界のお話です。
DRSとは。
各物理サーバのCPUやメモリの負荷状況を監視し、仮想マシンを動的に再配置することで、仮想環境全体のリソースを自動最適化して負荷を平準化する機能です。
エディションはvSphere Enterprise Plusが必要です。
概要はこちらから
VMware vSphereの基本機能とそのメリットを再確認 そして一歩進んだ仮想基盤の自動化を推進 | IT価値創造塾 - Part 2
クラスタ内のリソースの平準化を行うDRS 。
では、仮想マシンたちにとって、これらホストはプライマリですよ。あっちのホストはセカンダリですよ。
と、わかるようにするのはどうすれば良いのでしょうか。
ホストグループ、仮想マシングループでアフィニティの設定をしましょう!
クラスタの設定>設定>仮想マシン/ホストのグループ から追加を行います。
画面は設定後なので、右側に作成されたグループが一覧で表示されています。
サイトの名前を入力し、対象ホストを追加します。
プライマリサイトで稼働する仮想マシンのグループを作成します。
今回は全てプライマリで稼働する想定です。
次に仮想マシン/ホストルールの編集を行います。
オレンジ枠で囲っている"グループ内のホスト上で実行します"を選択します。
- グループ内のホスト上で実行する必要があります(must)
- グループ内のホスト上で実行します(should)
2つ選択肢がありますが、必要があります、の方を選択してしまうとサイト障害時のHAの行き先が必ずプライマリになってしまうため、セカンダリで起動してきません。
DRSを有効にします。
セカンダリに通常配置する仮想マシンについても同様に仮想マシンのグループを作成し、ルールを追加してください。
設定は以上です!
通常のvSAN と同様にvSAN データストアは1つ=ストレージプールは単一です。
ストレージ部分についてはストレッチクラスタを有効にした時点で、ホストのプライマリ/セカンダリのグルーピングを行い、サイトをまたいでデータが自動的に配置されます。
ホストと仮想マシンについてはvSphere の世界でのアフィニティ設定をしましょう。
ストレッチクラスタシリーズ
vSAN ストレッチクラスタ②:ストレッチクラスタの要件 そのいち
vSAN ストレッチクラスタ③:ストレッチクラスタの要件 そのに