前回どのような項目が運用管理全体としてあるか下の図で確認しました。
ホワイトペーパーのサマリとなります。
まず、導入から見ていきます!
前提として、vSAN を構成するにはvCenter が必要です。
ではホストがvSAN 用に準備したものしかない場合にはどうしたら良いのでしょうか。
ハイパーコンバージドインフラ製品の多くは管理機能も全て同じホスト上の仮想マシンとして稼働しています。
そうすると、たまごが先かにわとりが先かという話が出てきます。
vSAN 構築の流れ
* vCenter がクラスタ外(他基盤or既存環境or管理クラスタ)に配置できるもしくは既存vCenterを利用する場合はvCenter へホストを登録してクラスタ作成、vSAN の有効化を行うだけです。
vSANクラスタの初期インストール方法としては大きく分けて3つあります。
vCenter のストレージをどのように準備するかによって手順を選択してください。
- テンポラリのデータストアを作成し、vSAN 構成後にStorage vMotion
- vSAN データストアを手動(CLI)で作成
- Easy Install
1. テンポラリのデータストアを使用
ホストから複数のデータストアを見せてその間をStorage vMotionする方法です。
VMFSベースのローカルデータストアを作成
ローカルデータストアをストレージ領域としてvCenter サーバをインストール
vSAN 構築の流れを実施
vSAN データストアへvCenter サーバをStorage vMotionで移行
2. vSAN データストアを手動(CLI)で作成
vCenter なしでesxcliコマンドを使用してvSAN データストアを作成します。
仮想マシンのストレージポリシーの準備
仮想ハードディスクに対するデフォルトのポリシー設定の変更
esxcli vsan policy setdefault c vdisk p *1
VMホームに対するデフォルトのポリシー設定の変更
esxcli vsan policy setdefault c vmnamespace p *2
vSAN クラスタの作成
esxcli vsan cluster new
ディスクグループの作成
esxcli vsan storage add -s SSD-DISK-ID d HDD-DISK1-ID -d HDD-DISK2-ID d HDD-DISK3-ID
これでvSAN データストアが作成できましたので、vCenter のデプロイ先をvSAN データストアとすることでシングルホストでの構成も可能です。
複雑な手順となるため、詳細は下記をご覧ください。
3. Easy Install
vCenter のデプロイと同時にvSAN の有効化がウィザードに組み込まれたものです。
そのため、2の手動でvSAN データストアを作成する手順と同様に、vSAN クラスタを構成するための1ホストのみでvCenter のデプロイが可能となります。
vSAN 6.6からの機能ですので、手順について詳しく書いていきたいと思います。
ではまた続きは後日!
運用管理シリーズ